唐橋から北側には海のように大きく広がる琵琶湖があり、南には湖南アルプスと呼ばれる深い山々が見えます。その景観の美しさと、川を超えるための重要な道として、この橋は日本三名橋の一つとされ、近江八景「瀬田の夕照(せきしょう)」と言われるほど自他共に親しまれてきた橋なのである。桜の咲く頃は湖畔でも歩きながら春風を肌で感じるのが至福である。
「瀬田川に架かる唐橋は、その昔“唐橋を制するものは天下を制する”と言われたほど、何度も戦乱の舞台にもなった所です。言わば、東西を分ける関所みたいなものですね。今は鉄筋製ですが、クリーム色の欄干に旧橋の擬宝珠(ぎぼし)をつけて昔の姿をとどめています」
「フクロウのみのモチーフで陶芸を作り続けている店です。福が籠る、学問の知恵袋、不苦労・・・ご本人は好きだからとおっしゃるんですが、琵琶湖ブルーと呼ぶ、美しい透明感が特徴です。フクロウは目を開ければしっかりと見添え、瞑ると夢を育てるんだそうです」
天然記念物の珪灰岩の塊の上に立つ石山寺、しじみや温泉などの希少な特有の自然、また橋や陶芸などと人々が作り続けている様々な文化。これらはすべて琵琶湖から唯一流れ出る川、瀬田川と人々の歩み寄りによる産物です。琵琶湖工事事務所ではこの貴重な文化財を守っていくために様々な取り組みをしています。